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初代&三代目・葵マリーが一緒に作った最初で最後のAV

初代・葵マリーと作ったAV
『雪寒地獄』と『雪ぷん天国』
撮影地は零下15度!!

*には漢字のフンが入ります。

前に【三代目・葵マリー】になった経緯をお話させてもらいました。

そのついでと言っちゃ何なんですが、私と初代葵マリーが一緒に作った作品の紹介をさせてもらいます。

ちなみに、この作品が初代と私が一緒に作った、最初で最後の貴重な1作品になります。

メーカーはV&Rさん。タイトルは『雪寒地獄』と『雪ぷん天国』。つまり、2本撮りでした。



さて、この作品ですが、V&Rの安達かおる監督が監督デビューした時に初代を撮った『24時間調教シリーズ』です。


安達監督といえばこの方!
tKgeFbva_400x400.jpg
泣く子も黙るドキュメンタリーの鬼才!! 最近はこんな本も出されています。

images.jpeg



そうなんです。分かりましたか? 24時間なんですよ。
しかもただの24時間じゃない
調教物です。

もう、これを聞いただけで、何となく嫌な予感しますよね?


撮影は真冬の秋山郷(※1)で、撮影時期は冬。
ジャンジャン大雪が降り積もる零下15度。
(※1 秋山郷……新潟県中魚沼郡津南町と長野県下水内郡栄村とにまたがる中津川沿いの地域)


こんな場所で、初代、私、うちのM女軍団5人、その他V&Rのスタッフ含め、総勢数十人の大型ロケです。
ロケバスも2台ぐらい用意して、遠征した様な気がします。



撮影がスタートしたのは
なんと午前3時!



撮影当日の朝。8時集合で、現地には夕方着の予定だったのが、何とカメラマンの遅刻で昼過ぎの出発
秋山郷に到着したのは夜。もう真っ暗で何も見えない状態……。

それでもスケジュールの都合で、絶対に今日と明日で撮り切らないとならない
というわけで、V&Rのスタッフ達は撮影場所の確保に向かった。

私達は山の麓の小さい旅館みたいな所で待機する。
この先どうなるのか、全く分からない状況で、不安なまま時を過ごす

夜中12時。
やっとスタッフ達が戻って来た。

なんと、
「はい。撮影に行きます!」
と言うではないか!!

——え? 今から? おいおい、夜中だぜ?

と心の中で思いながら、移動の車に乗り込む。

車は雪で出来た壁の間を走り、そのまま雪山を登って行く。
途中までは道もあったはずなのに、気が付けば道はなく、ただただ雪の上を走って登ってる

どれだけ登って来たのか全然検討も付かない場所で
「とりあえず、ここで待機です。撮影場所はもっと上なので歩いて行きます」
とスタッフ。

マジか?
とりあえず何を言っても、どうにも出来ない事は百も承知の事なので、言う通りに待機。

山を登って約2時間。待つ事1時間
やっと撮影が開始されたのは、すでに夜中の3時を回っていた


想像出来ます?
真冬の雪山で、夜中の3時で、零下15度

そんな壮絶な環境のなか、初代・葵マリーの『雪ぷん天国』の撮影が開始されたのだった。



夜中の3時、零下15度
大雪のなか撮影がスタート!!


V105540-f800.jpg


撮影が開始されたのは、真冬の雪山で夜中の3時。しかも、零下15度の大雪が降り積もるなか……。

そりゃ壮絶ですよ。鼻水だって凍る勢い
しかも撮影場所までは道がある訳じゃなく、スタッフが雪をかき分けながら道を作って登って行くと言う自衛隊並みの努力が必要だ。

懐中電灯で照らされたなかを、スタッフたちが即席で作った道を進む。
やっと現れたのは、小さな池1個分くらいの平らな場所。

今から撮るのは「雪ぷん天国」の方である。

言葉で書くのは簡単ですが、ここで浣腸をする訳ですよ。
そして当然の如く、衣装に着替えなくちゃならない。クソ寒い中ボンテージとブーツに着替える。
勿論M女さんもランジェリー姿である。

V105540-01a.jpg



初代と安達かおる監督が作った台本によれば、ここで私はM女さんと1プレイした後、ボンテージを脱ぎ捨てて、浣腸をM女さんにブッ放す。

まさかダウンコート着たままでも良いですか? なんて死んでも言えない

現場でM女さんとスタンバイ。ここも膝まで雪が積もってる。



極寒のなか、身につけている衣装は下着みたいなボンテージのみ!!

スタッフ達はモッコモコのコートに身を包み、私達はペラペラの衣装1枚
そして何度も言うけど、零下15度!!

「よーい、スタート!」の声が掛かり、最初のSMプレイはそれなりに何とかなった。

が、いざ浣腸の時。
カッコ良くボンテージを脱ぎ捨てて、浣腸をしようにも、寒くて寒くて身体中が震えて、上手く出来ない。

V105540-12a.jpg

この時点で、鼻水やら、涎やら、出ているのだけれど、それらの“水物”はすべてシャリシャリと凍る勢いである。

ブーツの中にも雪が入っているけれど、もはや足の感覚なんて、有る訳ない。

唇も閉じようと思っても、勝手にガクガク震えてる。

もう身体中が麻痺!

本当、今思えば、あそこまで良く耐えられたなと感心しちゃうよね。思い出すだけで凍りそう。

そして。いよいよ排泄シーン。

でも、オシ○コを出しても暖かさなんて感じない。いや、むしろ出てるんだか、出てないんだかも分からない。

浣腸をブッ放し、M女さんに浴びさせる。
そして浣腸レズプレイ。

これはお互いに全裸状態でのプレイである。

このまま失神するな、と本気で思った。

段々、目が霞んで来るのも分かった

でも、何とか身体だけはM女さんを責める努力をしている……。


安達監督から「カット!」の声がかかると同時に気絶した壮絶な撮影。

そんな時に初代の息子が、「もう無理だ! 死んじゃうよ!」と止めてくれた。


その瞬間、安達かおる監督から「カット!」の声が掛かる。
その声を聞いた途端、ホッとしたのか倒れ込んだ。

そう、気絶

次に気が付いたのは、安達かおる監督の背中に背負われてる時だった。


「マリー大丈夫か!? しっかりしろ!」と、何度も何度も叫んでいる声で気が付いた。

まさか、安達かおる監督が、自ら私のことを背負って雪山を降りてくれるなんて、ね。

そのまま山の麓の宿泊先のお風呂に直行で運ばれる。
が、お湯どころか水が熱くて触れない。

とりあえず体温を戻そうとスタッフが必死で水やらお湯やらを掛けてくれるが、「熱い! 熱い!」と騒いでたのを覚えている。

余りにも冷え過ぎると、水までもが熱湯に感じるって凄いよね。
鏡を見ると唇が真紫色だった。

この時点で朝7時

少し休んだ後は、いよいよ「雪寒地獄」の撮影が始まる。




『雪寒地獄』の撮影場所は
もちろん雪山
しかも崖!!


mariIMG_0048.jpg


『雪ぷん地獄』の撮影が終わり、山の麓に戻った私たち。
すっかり夜は明け、時間は朝7時だった。

でも、これで終わりではない。少し休んだ後は、『雪寒地獄』の撮影が始まる。
なんて過酷なんだろう。

とにかく言われるがままに動いて、行動していくのみ。

ご飯を食べようとか、寝てみようとか、自分の気持ちは一切排除された感じ。

『雪寒地獄』の撮影場所ももちろん雪山。
もう何処かなんてさっぱり分からない。だって、何処もかしこも雪しか見えないんだから。

しかも誰も足を踏み入れていない、降り積もった雪が真っ白なまんま残っているだけの場所なんだから。

雪に覆われていて余りよく分からなかったけど、連れて来てもらった所は、多分、崖。

ほぼ90度に近いんじゃないか? と思うくらいの急勾配の崖。

この上からM女を搔っ攫って、抱きしめ、下まで転がる……、そうだ(笑)。

もう、笑って受け答えるしか頭が働かなくなってる自分が居る。

初代のママと、安達かおる監督の言う事は絶対だもの。




自ら身体を張って安全を確かめる初代ママのS魂


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こちらは初代が作ったAV。もちろんVHSの時代です。


その場で諸々な準備をしてる最中、ママが、
誰か試しに転がらないとダメね。下に岩とかあったら危険でしょ?」
と言うが、その言葉に誰も反応しない。

そりゃそうだ。怖いに決まってる。

ママもいい加減短気だから、
誰も行かないんなら、私が行くわ
と自ら崖の上から転がった。


そうなんだよね。
SM界は責め師が自らの身体を張って試すのが当たり前


相手(M女やM男)の命を預かる訳だから、何をするにも、全て自らが実験し、試して、安全を確認してからプレイの中に取り込む。


吊りをするんでも、まずは自分がぶら下がってみてから、って通常の事なのだ。

案の定だった。

「痛い~~~いっ!」と、ママの雄叫びならぬ、雌叫びが雪山に響き渡る。

どうやら大きな岩があって、腰を強打した様子。
言わんこっちゃ無い。

スタッフ達に抱えられながら、ママ生還。

とりあえず、そこのルートは避けて転がろうと言う事に。

私的には、「もう、どっちでもいいや」的な考え。
だって、そもそもこんな崖を転がれって方が過酷でしょ?



撮影後、病院にかけつけたら……!?
両足は凍傷寸前!!


いよいよスタートの声がかかる。

M女を抱きしめ、転がり落ちるだけのほんの数分のカット撮り。

私は全裸に毛皮。
立ちすくんでるM女を突然抱きしめ、飛び込む様に崖に転がった

これぞまさに、「走馬灯の様に」って感じ。
長かった様な、短かった様な……。

この時、今は廃刊となってしまったAV雑誌『ビデオザワールド』の取材の人が来ていた。


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いつの間にやら、AV雑誌というものはことごとく無くなりました。出版社も続々倒産し、今や、残っているのは数えるばかり。



この崖のシーンを取材する予定だったけど、カメラが凍結してしまって何も撮れなかった、と言う思い出もある。

零下15度にカメラは耐えられない事が立証された瞬間www。

そして、ひとまず怪我もなく崖からの転落は無事に成功。


再び、私は安達かおる監督に背負われて救出される始末。
この撮影中、何回安達かおる監督に背負って貰った事か。

今となっては大事な素敵な思い出だ。

この後にも、100回の一本鞭、連続浣腸とか、散々色んな事をやらかして終了。

都内に戻り、直ぐ駆け付けた所は外科。
すると、何と両足が凍傷寸前で危機状態でした。


そう。今も昔もこんな風に身体張って頑張ってます

誰にも真似出来ない極上の作品作りの為にね。


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プロフィール

中山美里

Author:中山美里
水商売などを経てライターへ転身。その後は女性と性をテーマにした著作を次々と発表。固い記事から身体を張った体験レポートまで、スタンスの広さに定評がある。

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