葵屋図書館

　今年の夏の初め、6歳年上の夫が他界しました。
　突然未亡人になった私。
　心の支えを失って、涙の日々を過ごしていました。

　結婚して８年。
　子どもが生まれなかった私は、不妊治療に専念するため専業主婦をしていました。
　そのため、働いた経験もほとんどなかった私。
　そのような私の身が引き寄せたのか、四十九日が明ける前から、交際を迫ってくる男性達がおりました。
　H氏はその中のひとりでした。

「奥さん、なぜ私じゃダメなんです？　理由をきちんと聞かせてください」
　お断りの返事をした夜、H氏が、突然、私のもとへやってきました。
「奥さん、私、あなたに一目惚れしてしまったんです。どうしてもダメですか？」
　黙って頷く私を、あの人は……。
　突然に……。

「ダメというのなら、既成事実を作ってしまえばいいんです。こういうときは男の力がものをいうんです」
　突然に抱きつかれて、組み伏せられました。
　大きな声で叫んでも、広い一軒家です。
　隣近所まで声は聞こえません。



「奥さん、中で出しますよ。子どもができちゃえばこっちのものです」
　H氏は精液が出なくなるまで、何度も何度も中で果てました。

　H氏が去った後、私のあそこはヒリヒリと痛み、裾よけは傷ついた膣から流れ出た血で汚れていました。
　身体と心は酷く傷つき、痛くてたまりませんでした。
　
　けれども心のどこかに、なぜか堕ちていく自分を楽しんでいる私もまた存在するのです……。