葵屋図書館

「ごめ〜ん！　待った？」

と、５分遅刻して現れたのは、丸の内に勤めるインテリOLのミクだ。
頭のいい女で、食事をしながらの会話も結構楽しい。

一見くだらないバカ話の中に、キラリと光るウィットが垣間見えるというやつだ。
（馬鹿な女はその反対だ。似合わない小難しい話をしようとして、馬鹿さを露呈するのだ・・・）

そしてミクは、気配り上手な古風な女でもある。


俺の様子を見て、アッパーモードになったり、癒しモードになったり、自分を調節できる女だ。

結婚するならこんな女がいい。


いつかどこかの誰かの妻になるのかと想うと、柄にもなくちょっと妬ける。




さて、その日行ったのは、雑誌に出ていた人気のホテル。

白いレースのカーテンがひらめく、天がいつきべッド・・・
ソファもベルサイユ宮殿のようだ

いささか少女趣味だが、この手のファンシーなインテリアに女は鉄板ではしゃぐ。

「すご〜い！」
　と、大喜びする姿が可愛い。


広いベッドにゴロンと横になったかと思うと、
「早く早く〜」
と、訴える。


「何したいの？」
「五目並べ」

はいはい。
思わず笑ってしまう。


白い肌と美乳を持つ彼女は、１回のHで何度も潮を噴きながら昇天する天性の淫乱。


普段はハスキーで低めの色っぽい声なのに、感じ始めると切なく甲高い叫び声を上げる。

感度も抜群のかわいい俺の愛人。


……とにかく今を楽しもう。

いつの日か、誰かと結婚してしまうまで。



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葵屋がお送りする読みもの専門館
編集長：中山美里